新潟の保存食「いわしのしょっから」を漬ける

新潟の漁村に伝わるイワシの塩辛は、現地の言葉でいわしのしょっからといいます。使用するイワシは梅雨入りくらいに旬を迎える脂の乗ったマイワシになります。

はじめに

イワシはかつては漁獲量も多く庶民の魚として食卓に上がることが多い魚でした。近年、漁獲量が落ちて1匹で1000円近くすることもありましたが、値段はだいぶ落ち着いたようです。数十年周期で豊漁と不漁を繰り返していると言われています。

今回使用するイワシはマイワシになります。マイワシは、6月の梅雨入りくらいに旬を迎え、脂が乗りに乗った状態になり、入梅イワシなんて呼ばれたりします。

かつて祖母が漬けていたのですが、漁獲量の低下と老衰でやめてしまいました。祖母曰く、脂が乗ったイワシでないと美味しくないらしいので、梅雨入りくらいの脂が最も乗ったイワシを使い「いわしのしょっから」を漬けることにします。

「いわしのしょっから」の作り方

昔、祖母に聞いたときはエラも内蔵もそのまま漬けるとか言ってたけど、エラも内蔵もしっかり取って漬けます。材料、手順は次のとおりとなります。

○材料
マイワシ  好きなだけ
塩     イワシの重量に対して20%位

○手順
1.鱗を落とし、よく水洗いする
2.頭、内蔵、エラをよく取り血合いを洗い流す
3.塩を満遍なくつけ容器に並べる
4.上に少し塩をかける
5.1年寝かせる

以上になります。塩漬けにしてるだけなのに、作る人によって味が少し違うんですよね。不思議。

それでは作業工程を画像つきで振り返ります。

イワシはこんな感じ。脂が乗って身がパンパンです。

頭、エラ、内蔵を取ってよく洗ったあとになります。そのまま刺身でも美味しいのですが、今回は塩漬けに。

重量に対して20%くらいの塩を投下します。豪快にドーンと。

あとはまんべんなく身に刷り込んで容器に隙間なく並べます。イワシをもっと漬ける場合はこの上に重ねて層状にしていきます。

重石を載せると身がしまって固くなるようですけど、使用せずとも作れるのでこのまま。水がでて浮いてきたら空気に触れないように重石を乗せればいいと思います。

あとは蓋をして冷暗所に静置します。冷蔵庫ではなく台所でOKです。これで1年後には「いわしのしょっから」ができます。途中でオイル漬けにすればアンチョビのようなものになりますし、用途は色々ありそうです。

おわりに

完成は1年後になりますが、もっと早くてもたべることができます。1ヶ月もすればそれっぽい味になりますが、しっかり熟成させたいので1年は寝かせます。

食べ方は、塩の代わりとして使うこともできますし、アンチョビの代わりにもなります。ご飯のお供にすると何倍でも白米が食えます。しかし、このままでは塩っ辛すぎるので30秒くらい湯がいて塩抜きして食べます。

旬を迎える入梅イワシを使って保存食を漬けてみてはいかがでしょうか。

昨年の秋に脂の乗ったサンマで同様のものを作っています。こちらもご覧いただけたらと思います。

関連記事:サンマでアンチョビを作る