はじめに
衣類のニオイの原因は微生物が作るバイオフィルムに由来します。ニオイの原因となる微生物は、乾燥や紫外線に強いため、通常の洗濯で防ぐことができません。そのため、定期的に過炭酸や逆性石鹸、熱などによって菌を減らす必要があります。
では通常の洗濯でどのくらいの期間でニオイが出てくるのでしょうか。今回は、1日服を着てしっかり汗と皮脂を吸わせたポロシャツを陰干し用の洗剤で洗い、陰干しによってニオイが出てくるまでの期間を調べます。
試験条件
普通に洗濯して室内に干して翌日に着て再び洗う、というのを繰り返してニオイが出てくるまでの日数を調べます。詳細な条件は次の通りです。
新品のポロシャツ 化繊
洗濯の水温 常温
洗剤 陰干用の粉洗剤
乾燥 室温、陰干し
結果
新品を着て洗うことを繰り返して8日目でうっすら嫌なニオイがしてきました。10回目になると確実にダメなニオイがします。
今回使用した陰干し用の洗剤には少量の過炭酸が入っており、除菌性能を有しています。それでも数回陰干しを繰り返すと、あのニオイが出てきます。ニオイ予防のために陰干し用の洗剤を使用しても効果は限られ完全に防ぐことはできないことを意味します。
ニオイ対策(微生物対策)
ニオイは微生物由来なので付着させない、増やさない、定期的に減らすといった一般的な対策をしましょう。洗濯機の洗浄方法、逆性石鹸の使い方、お湯洗いの出来る洗濯機のまとめは次の関連記事をご覧ください。
おわりに
新品の衣類を繰り返し陰干しすると1週間程度でニオイが出てきます。これは、陰干し用の洗剤を使った結果です。ニオイ対策は複数を組み合わせることが必須と考えられます。
定期的な除菌は、60℃のお湯洗いと逆性石鹸(オスバン)や酸素系漂白剤(過炭酸)の漬け置きをしましょう。ニオイの出てしまった衣類に置いてもこれらの手法は有効です。
ニオイは毎年話題に上がるのでこっそり行いましょう。
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