普通の鍋では長時間煮込む必要がある栗の渋皮煮ですが、圧力鍋を使うことで煮込み時間を大幅に短縮できます。
仕上がったら冷凍することで長期保存も可能なので生の栗が出回る時期につくりましょう。
はじめに
栗は硬い鬼皮と呼ばれる皮に覆われています。その中には柔らかい渋皮に包まれた可食部があり、渋皮を傷つけずにむくのが大変です。さらに食べるためには1時間弱の加熱が必要です。
栗の渋皮煮は、非常に手間のかかる料理です。これは皮をむく手間、アク抜き、加熱時間が長い点など操作が多く力技も必要なためです。
アク抜きに重曹を用い加熱には圧力鍋を用いると調理時間や茹でこぼしの手間を減らせます。特にアク抜きに重曹を使うとびっくりするくらいアクが抜けるので手順がかなり省けます。
作り方
◯材料
栗(鬼皮付き) 500g
重曹 小さじ2
水 200mL
ざらめ 300g
水飴 50g
◯工程
1.栗を一晩水につけて鬼皮に水を吸わせておく
2.渋皮を傷つけないように鬼皮をむく
3.鍋に栗を加え栗が浸るまで分量外の水、重曹を加えて沸騰してから3分煮込む
4.水にさらして熱を取り、スジやカスをきれいに取る
5.圧力鍋に栗を入れ栗が浸るまで分量外の水を入れて20分高圧で加圧する
6.圧力が抜けたらザルにあげる
7.鍋に水200mL、さらめ200gを加えて加熱しながら溶かし5分煮込む
8.栗を取り出して残りのざらめと水飴を加えて溶かしてから5分煮込みそのまま冷ます
9.好みでブランデーやウイスキーなどの洋酒で香り付けして完成
それでは詳細な作り方を。
栗は一晩水に浸しておきます。こうすると水を吸って少しやわらかく鬼皮をむきやすくなります。
むくとこんな感じで何とも言えない栗の香りがします。
こいつを水がひたひたに浸かるくらい水、重曹を加え3分煮てアクを抜きます。
水温が上がってくるとアクがびっくりするくらいでてきます。
3分煮るとここまでアクがでます。草木染めに使えそうなくらい黒い。
水にさらして熱を取り、スジ、カスを取り除きます。そして圧力鍋に栗を移します。栗が水に浸るくらいにして高圧で20分加熱します。
20分高圧で加熱したあとピンが降りて蓋を開けたのがこちら。まだアクが少しでてきますが気にせず調理を進めます。
水200mL、ざらめ200gを加えて加熱しながら溶かしてから栗を加え5分煮ます。
それから栗を取り出し、ざらめ100g、水飴50gを加えて加熱しながら溶かし栗を加え5分間煮ます。そのまま火を止めて冷まします。
あとはブランデーやラム酒などの洋酒を少量加え香りをつけ完成となります。
ホクホクでしっとり甘く香りお申し分ありません。手間は多少かかりますが、それに見合うだけの美味しいものができます。
この汁ごと小分けにして袋に移して冷凍すれば長期間の保存も可能です。渋皮煮単体で食べても美味しいいですが、お菓子作りの素材に用いてもいいでしょう。
おわりに
栗の渋皮煮は非常に手間のかかるものですが、アク抜きに重曹を使い加熱に圧力鍋を持ちいると調理の手間はかなり減ります。
とはいえ手間は結構かかりますが、それに見合うだけの美味しいものができるので栗の出回る時期に一度は作ってみてはいかがでしょうか。
この栗の渋皮煮は電気圧力鍋で作っています。パッキンが交換可能で匂いの強い料理とパッキンを共用せずにすみ、火力も鍋側がコントロールしてくれるので初心者にもおすすめです。
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