西伊豆の土肥にある見学可能な坑道です。近くにある土肥金山の近代的な観光坑道に比べ質素ですが、400年以上前の坑道は見劣りしません。
はじめに
伊豆半島は温泉地として有名ですが、その一方で熱水鉱床も多く、数多くの鉱山があり古来より金が産出しました。大きく有名なところだと、大仁鉱山、清越金山、土肥金山などがあります。
今回は土肥金山近くにある400年以上前の坑道の話です。その坑道は龕附天正金鉱と呼ばれ、土砂に埋まっていた坑道を発掘・整備して見学できるようにしたそうです。
料金は600円。ガイドが付き周辺の歴史や坑道内の様子を見ながら説明を受けれます。
特に初見ではわからない鉱脈の場所などを解説してもらえるのは貴重なことと思います。また、残存している鉱脈の採掘体験も可能なのはここくらいでしょう。
土肥金山のテーマパーク的な坑道に比べ、手掘りの坑道を少しだけ改修したこちらのほうが楽しめます。
龕附天正金鉱の内部
チケットはこんな感じ。なかなか良さげ。
坑道の入り口。
内部はこのような感じです。400年以上前の坑道なので内部は狭く、鉱脈にそって坑道が伸びています。
内部は非常に狭いですが、当時の人間が採掘するための工夫が随所に見られます。空気取りの穴なんかがその典型で抜ける風の気持ち行こと。
こちらは鉱脈。石英の隙間に析出する金や銀で黒くなった銀黒と呼ばれる鉱石を取るとのこと。
坑道の出口は石切場特有の波模様の伊豆石があるので、かつては石を取っていたのでしょう。
こちらの穴で採掘体験ができます。ミノとハンマーがあるのですが、こちらは明かりがないので用意していく必要があります。
中は明かりがたりず撮影できませんでしたが、鉱脈があり採取可能な状態でした。ただし、安全には最新の注意を払ってください。
おわりに
日本各地に坑道を観光坑道化した施設は多数あります。そのほとんどは、近年採掘した坑道です。
龕附天正金鉱は、400年以上前に掘られた坑道のため内部は狭いですが、当時の人間が工夫して採掘した様子が伺えます。
土肥金山へお越しの際は合わせてこちらも訪問すると坑道の違いがよくわかると思います。
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