アジの旬は5-7月になります。普通のたたきではなく、熱川の錦みたいなアジのたたき丼にします。
はじめに
アジは足が早く歯ごたえのよい死後硬直が始まったものが美味しいと言われています。
白身魚のように寝かせてイノシン酸を生成させてから食べる方もいるようですが、これは歯ごたえの良く淡白な味わいの白身魚に有効なものです。
もちろん、アジにも有効な手法ですが、そもそもの味が強く、コリコリした食感を味わいたいのであれば死後硬直の始まったものを食べるのが一番おいしものになります。
というのも取れたてのアジが取れればの話。今回はそうでなく普通に流通してるアジを美味しく食べるという話になります。
美味しく食べる調理法
どうやって美味しくするのかという話です。かっこよく言うとデザイン。日本語にすると設計になります。
これはプロの調理法を真似るのが一番です。参考にさせてもらったのは熱川の錦さんのアジのたたき丼です。ここのアジのたたき丼は本当に美味しくて有名です。
その一番の特徴は生姜の使い方になります。生姜はおろしておらず、みじん切りになっています。口の中に入れ、噛んで生姜が潰れることで香りが広がり完成すると言うものです。口内調理を用いているのが美味しさの秘密になります。
この口内調理というのは日本食でよく見られる技法で、口の中で噛んで調理が完成するというものです。わざわざ三角食べとか食べている途中に口の中におかずを入れるという作業をせずに食べれる寿司が口内調理の完成系でしょう。
口内調理のアジのたたき丼を作る
○材料 2人前
アジ 20cm弱 3尾
ネギ ひと束
生姜 一欠片
醤油 適量
分量は体積比でざっくり
アジ:ネギ:生姜=6:3:1
○調理手順
1.アジを捌き、薬味を刻む
2.混ぜて調味料をいれたたく
3.盛り付け
味付けは醤油か塩にします。今回は醤油で。それでは写真つきで調理手順を振り返ります。
スーパーで半額で売ってたアジになります。目は少し濁っているけど、ツヤと見の膨らみ、尾びれもそれなりなので悪い個体ではないでしょう。多分おいしいはず。
薬味はこちら。何の変哲もない普通のネギと生姜です。
アジは三枚におろして刺身にします。適当に切って口当たりを悪くしてもダメなのでしっかり引いて切ります。ネギは数ミリ間隔できり、生姜わみじん切りに。1mmくらいかな。
アジ:ネギ:生姜=6:3:1くらいの比率で混ぜます。これは重量比じゃなくて目分量の体積比で大丈夫です。画像だと大体それくらいになります。
あとは調味料を加え混ぜてちょっとたたいて完成になります。盛り付けてアジを山した仕上がりはこちら。
実食
それではいただきます。
噛んだときに潰れる生姜の香りがよいこと。とても美味しゅうございます。調味料の味付けが及ばないけど十分です。
おろした生姜では生姜の泥臭さが強くでますが、みじん切りにすることで生姜独特の臭みも消えます。本当に生姜が入ってるとは思えない味わいになってびっくりです。
おわりに
今回はアジのたたき丼を作りました。名店で行われている技法を真似て作ったのでそれなりの味になったのですが、調味料がいまいち。こちらは改善の余地ありということで今後の検討事項になります。
アジの握りや刺身には通常おろし生姜が使われます。しかし、生姜をおろさずにみじん切りにして口の中ですりつぶすとその味は驚くほど変わります。
口内調理という和食で行われている技法を意識して取り入れると美味しいもの設計するヒントになるので和食以外で取り入れてみてはいかがでしょうか。
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