試製肉醤

大豆の代わり肉を使い醤油を使います。自家製の醤油づくりの流れを知ることとそもそもうまくいくのか確かめる試験的なものです。

目次

はじめに

醤油や味噌といった大豆の発酵食品は、日本人にとって馴染み深く、生活から切り離すことができない食品です。

特に醤油は魚醤などのように異なる原料からでも作ることができます。

また、古来の日本には、肉醤(にくひしお)と呼ばれるものがあったようですが、詳しい製法は不明で湿田してしまいました。

醤油や味噌は、麹菌の代謝するタンパク質分解酵素によってタンパク質をアミノ酸などの旨味に変えます。タンパク質は大豆の植物性タンパク質ですが、肉で作っても同様の効果が得られるため、肉を原料にした肉醤をつくることも可能でしょう。

作り方

牛より豚が好きなので豚肉を使って肉醤を作ります。

作り方は、肉を加熱殺菌して麹菌を付着させて塩水に浸す。これだけ。

肉は生の肉を使わずに圧力鍋で加熱殺菌します。これはボツリヌス菌などのリスクを減らすためです。30分くらい加熱すれば十分でしょう。

加熱後、人肌くらいまで冷ましたら市販の米麹なりを加え米麹を繁殖させます。

最後に塩水を加えて1年寝かせる。塩濃度は17%前後が最も微生物にいいらしいのでそれくらいで。実際の醤油の塩濃度もこのくらいなので濃度は振りません。

分量は、肉:穀物:塩水=1:1:2くらいです。

試験的な意味合いが強めだったので、麹は市販の米麹を原料にして加熱した肉と混ぜてそれっぽいものを作り塩水を加え適当に撹拌して熟成させます。

1年後の肉醤

1年間熟成させたものをご覧ください。

色が薄く、あまり分離する様子もありません。残念な結果です。

しかし、味は大変よく、肉料理に合わせるととても美味しくなります。

ちゃんとした工程を踏んで作るとより美味しくなりそうな感じがするので今年は本格的に作ってみようと思います。

おわりに

豚肉で作った試作肉醤は熟成が進まずに濃い色にすることができませんでした。しかし、その味は大変よく、揚げ物や肉料理に合う美味しい仕上がりです。

もう少し醤油っぽくなるように仕込み方からちゃんとやり、美味しい更に美味しい肉醤を作れるようにしようと思います。

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