ウランを含むガラス製品が存在します。100年くらい前に作られ、現在は新規に殆ど作られることはないので希少なものとして扱われているのでコレクター心をくすぐります。
はじめに
ガラスには様々な色のガラスが存在します。これらは、ガラスの製造時に微量の金属を添加して作られます。ウランも色を付けるために添加した物質で、緑色や黄色のガラスを作るために添加されました。
ウランガラスの最大の魅力は、紫外線を当てると緑色の蛍光色を呈するところです。ブラックライトを当てた瞬間に明るく輝く様子は見る人を虜にします。
現在は国際的に放射性物質の取扱が困難で新規にはほとんど生産されることはありません。そのため、市場に出回るものは戦前に作られたものがほとんどです。日常使いの物から豪華な装飾が施された物まで多種多様な物があります。
ウランガラスの安全性
放射性物質を含んでいるから危険だ、というわけではありません。
ウランガラス同好会HPにて詳しく解説されています。
外部リンク:ウランガラス解説記事|ウランガラス同好会
他にもぶんせきなんかを見ると、人体のほうが放射性物質を含んでいるなど記述があるので何かしら論拠があって書いてるんだと思います。この辺は今度図書館でちょっと調べて加筆します。
そもそも危険なら回収しているはずなのでさほど危険なものではないといえます。
ウランガラスの希少性と魅力
ウランはかつてガラスに色をつける目的で使用されました。しかし、1938年にウランの核分裂が確認されると各国で調達や使用に制限をかけるようになります。そしてウランガラスの製造は途絶えその後の生産は限られたものになりました。
現在、新しく作られることはほぼなく、市場でまわっているのは戦前に製造されたものになります。アンティークとしての価値もつき、コレクターもいるため希少性の高いものになったというわけです。
放射性物質というと身構えてしまいますが、希少な物質を含むものを手に取りコレクションできるというのはなんとも気持ちのいいものです。
手持ちのウランガラス製品
古い食器を扱うお店でウランガラスのグラスを偶然見かけて衝動買いしてしまいました。緑がかった一般的なグラス。ちょっと薄く柔らかな曲線がきれい。

これにUVを当てるとこうなります。

暗闇の中で怪しく緑色に輝いております。実際は写真よりもちょっと暗めですが、控えめに輝く姿はやっぱりきれい。
ちなみにこの発色は定義上、燐光とされていますが、実際に人間が感じれるほど長く残光性を示さないので蛍光と言っても問題ないでしょう。そっちのほうが広く通じるしね。
UVライトは価格も安くすぐに入手可能なのでアマゾンで適当なものを購入しましょう。
海岸なんかでウランガラスのシーグラスを探してみてもいいと思います。
おわりに
ウランガラスは骨董やアンティーク雑貨を扱うお店で見かけることがあります。放射性物質なのでなんとも怪しげですが、無害で希少性が高いものです。
もし見かけて気に入るものでしたらすぐに購入しましょう。それを逃すと二度と同じものを買えなくなることになります。
ちなみに通販サイトの楽天なんかでは多数出品されているので覗いてみてはいかがでしょうか。
外部リンク:ウランガラスを探す|楽天
参考資料
ぶんせき, No.8(2016), 305
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