シンプルなうつわを扱う「えのきだ窯」の訪問|益子焼

えのきだ窯は益子で5代続く窯元です。急須づくりの名手として知られ、持ちやすく注ぎやすい急須は一度使うと虜になってしまいます。

シンプルで可愛いうつわも多く、値段も手頃なので益子は初めてという方にもオススメです。

はじめに

益子焼は栃木県の益子町周辺で作られる陶器の工芸品です。その特徴は、ボテッとした土独特の厚く柔らかい質感、気取らない作風でどんな料理にも合わせやすいところになります。また、価格も手頃で手に取りやすいことも魅力のひとつです。

今回紹介する「えのきだ窯」は、益子で5代目続く歴史ある窯元です。現在は先代の親父さんと子供夫婦で製作をされているとのことでメインは智さん、若葉さん夫婦とのことでした。

智さんは伝統的なシンプルな益子焼、若葉さんは素朴だけどちょっと可愛い新しい益子といった感じです。同じ窯元で作り手の違いにより作風が異なります。しかし、派手さはなく料理に使いやすいものを製作されています。

えのきだ窯本店

えのきだ窯は、店舗が集中する共販センターから少し離れた場所にあります。場所はこちら。

住所:栃木県芳賀郡益子町大字益子4240

駅から離れるので公共の交通機関で訪問する場合はタクシーかレンタサイクルをご利用ください。

 

現在5代目の夫婦、榎田智さん、若葉さんのお店です。先代のお店はちょっと離れたところ(後述)にあり、蕎麦が楽しめる販売店となっています。

えのきだ窯本店の外観は古民家まではいきませんが、ちょっと古い日本家屋的な感じでどこか懐かしさを感じます。作業場を改装したという店内は、きれいに改装されていて大きな曲がった梁がとても魅力的です。

店舗は南面を向いていて大きな窓から入る自然光が柔らかで自然な明るさです。店内では、音楽好きの智さんが厳選したBGMが流れていて落ち着いた雰囲気を作り出しています。

併設された囲炉裏でえのきだ窯製の急須で入れたお茶をいただきながらお話をできます。訪問したときは、囲炉裏の周囲にあるギャラリースペースに伝統の登窯で焼いたものが展示されていました。

火が強すぎて釉薬が溶けすぎてしまったとのこと。また、炉内の温度もガスと勝手が違い均一ではないため、火の当たり方が違い色ムラになってしまった結果、味わいのある皿ができたとのことでした。

えのきだ窯の急須

ここの一番のオススメは急須です。

急須は数点のパーツを組み合わせて作るのですが、ろくろで作るのには非常に高度な技術が必要です。そのため作っている窯元も多くなく益子で急須といったら「えのきだ窯」と言われるそうです。

現在は急須だけでなく、ティーポットやコーヒードリッパーも作っておりこちらもオススメとのこと。

陶器特有の土の柔らかさ、細部までこだわった曲線によって手に馴染みます。陶器は性質上薄く作ることができないため、重くなると言われていますがそんなことはなく、軽く感じる不思議な急須です。

急須やティーポット、コーヒードリッパーは、一度に入れられる量、細部の形、色が異なるので好みのものをじっくり選んでみてはいかがでしょうか。夫婦での作風の違いもあり、多種多様なものがあるので目移りしてしまいます。

訪問したとき、併設されている囲炉裏でコーヒーを入れてくれました。

陶器を使うと水が柔らかくなり、美味しく仕上がるとのこと。使っているうちに貫入が入り変化していく様子が楽しめるのも陶器のうつわの魅力です。

えのきだ窯のうつわ

うつわも魅力的です。

例えばここの飛び鉋。益子で飛び鉋?と思われるかもしれませんが、これは先代が九州から持ち帰った技術を益子で展開したものです。一代限りでなく、次の世代へと受け継がれている技術になります。

平皿、湯呑みなど様々な飛び鉋のうつわが販売されています。

 

奥さんの若葉さんの作るうつわはシンプルだけどちょっと可愛い感じでとても暖かな印象です。料理を盛り付けるのが楽しみになるようなうつわになります。

一方、智さんの作るものはシンプルで渋い感じ。料理が映えるように強い個性を出さず、持ちやすさなど使う人が繰り返し使いやすいように考えて作っているとのことです。

窯元が直営する店舗ですが、夫婦で作風が違うので好みのものも見つけやすいと思います。

えのきだ窯支店(そば処)

先代のお店になります。

ここでは先代が打つ蕎麦を食べることができます。打ち立ての蕎麦は香りもよく、オプションの天ぷらも地のものを使っていてサクサクでとても美味しいので益子でお昼ご飯に迷ったらここを全力でオススメします。

注文した待ち時間にうつわを見れるのみ魅力のひとつです。

えのきだ窯支店

住所:栃木県芳賀郡益子町益子3355-1

おわりに

益子焼は東京からも近く焼き物ライナーが秋葉原から出ていて日帰りでふらっと行けます。窯元の価格もかなり安く作家さんから直接お話も聞くことができるので色々な窯元を訪問するといいでしょう。

最近は安い量産品の食器も増えてきてそれで十分と言う方も多いかもしれません。伝統工芸品は高いと言う印象がありますが、益子焼はそこまで高くなく、いいものも多数あります。栃木は何もないなんて自虐ネタがありますが、こういった素晴らしいものがあるので是非立ち寄ってみてほしいと思うところです。

今回紹介した「えのきだ窯」は、シンプルで使いやすいうつわが数多くあります。急須がオススメと言っていましたが、皿、ぐい呑、茶碗どれも素敵です。

通販は今のところされていません。ネット販売が勢いを増すなかで不便を感じるかもしれませんが、店舗で見て触って作家さんと話しながら買えるところも魅力のひとつかと思います。

益子焼を見てみたいけどお店で迷ってる方、シンプルで可愛い作風のお店へ行きたいという方に「えのきだ窯」は特にオススメです。

 

えのきだ窯さんの各種アカウントはこちらとなっております。

外部リンク:えのきだ窯のたごさく日記|ブログ

外部リンク:えのきだ窯|face book

外部リンク:榎田智|Instagram

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