肉の熟成が一瞬で終わりうま味がアップします。
はじめに
肉は新鮮なものが美味しいと思いませんか。
実はそんなことなくって、熟成させたものの方が香りや味が良くなることが知られ、実際に流通している肉は熟成が終わったものになります。
この熟成は、死後硬直が解けたものを指し、近年話題の熟成肉とは異なります。
死後硬直は、動物の種類にもより、鶏は1日程度、牛は10日以上、豚はその中間くらいとされています。
電気肉は、電気によって死後硬直を解いてしまうものです。手法も簡単で、家庭にあるコンセントに肉をつなげばOKとのこと。
死後硬直が一瞬で解けるだけでなく、うま味が増し味もよくなるので、家で実施できれば食材のレベルを上げることが可能でしょう。
今回は、肉に刺した電極とコンセントをつなぎ、おうちde電気肉をつくってみます。
使用する器具
コンセントと肉を接続すればいいのですが、一気に電流を流すよりも変圧器をかませて徐々に電圧をあげていくほうが安全です。
変圧器やスライダックでググれば簡単に見つけられると思います。
電気は目に見えないので信頼できるメーカーや製品を購入しましょう。
ちゃんとした変圧器は持っていなくって、回転機器の回転数を調整するものは持っていたのでこれで代用します。
あとは接続するためのコード類。
コード自体は、100円ショップに売ってる延長コードで十分です。切って被覆を取ってむき出しにしてクリップにつなぎます。
クリップは、なんでもいいのですが、ワニグチクリップだと楽です。
さいごに電極。電気を通せばなんでもいいのですが、今回は釘を使います。安く仕上げられ、人体にも影響は少ないと考えられるので。
電極から溶け出す金属イオンを気にする場合は、肉を切り落とすか、炭素の電極を使いましょう。
作り方
文献や集めた情報によると、100Vで2-5分くらいの通電で良さそうなので条件はそんなもんです。
それでは、肉の両端に電極を刺してつないでいきます。
電源を入れ、出力をあげたら数分通電して完成です。イベントで見られるような派手な放電はみられませんのであしからず。
通電後、発熱によって両端は火が通ります。
後は加熱して試食。
左が未処理、右が電気肉です。ご覧の通り、見た目に違いはありません。
味は、電気肉の方がうま味が強く感じます。柔らかさは同じくらいかなぁ。他の肉にしたら変わるのかもしれませんが、今回は差を感じることはありませんでした。
おわりに
肉に電気を数分通電すると、うま味が増します。
手軽に食材を美味しくできるのですが、正直なところ、肉を食べる前にこれを毎回やるか?って聞かれたら微妙です。
でも、人が集まったときにワイワイ食べ比べたりネタとして楽しむには十分でしょう。
鶏肉や牛肉、豚肉だけでなく、魚もいけるそうなので次回は他の肉で挑戦してみようと思います。
参考資料
ありえない理科ノ大辞典
特許第3485857号
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