鶏肉を使ってかまぼこを作るという話。
はじめに
かまぼこは、水にさらすことで弾力形成を阻害するタンパク質を除去して作られます。これは、白身魚以外にも有効で過去に牛肉でかまぼこを作りました。
今回はより赤みの少ない鶏肉を用いてかまぼこを作ってみます。
鶏肉のかまぼこの作り方
1.肉を細かく切る
2.食塩/重曹水溶液に晒す
3.水溶液を捨て新液を調整して晒す(濃度は1%程度)
4.数回繰り返えす
5.白っぽくなってきたら水で洗い水分を切ってすり鉢へ移す
6.塩を加えながらすり潰し練り上げる(最大3%)
7.成形して蒸し器で20分蒸す
8.完成
牛肉のときと同じです。鶏肉はささみを用いました。作業光景はこちらになります。
まず、原材料のささみ。
筋を取って細かく刻みます。
食塩と重曹を加えた水溶液で晒します。
水溶液を新液に変え繰り返すこと数回だいぶ白っぽくなってきました。
これをすり鉢で粘り気がでるまで擦ります。
20分くらいすってこんなもんでしょうか。
ラップにくるんで蒸します。
蒸しあがりはこちら。火が通ってかなり白っぽくなりました。
切るとこんな感じです。少し空気が混ざってしまって空隙がちらほら。
実食
今回も味付けは塩だけ。それではいただきます。
かまぼこのような弾力はあるけど、若干パサつく感じ。味は鶏ハムのような感じ。これだったらつくねにしたほうが美味しいと思う。胡椒とかハーブ類を加えれば違った美味しさになると思うんだけど、それ以上に中途半端な食感、味です。
おわりに
興味本位でかまぼこに挑戦してみました。劇的に美味しくなる加工ってわけでなく、美味しいものにするには味付けやハーブの添加をうまく選ぶ必要があります。
こんなに手間をかけるなら普通のつくねを作ったほうが簡単で美味しいものができると思います。
参考資料
調理科学, Vol.8, No.4(1975), 184-190
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