野菜の水分や調理台の拭き取り、食器の水分の拭き取り、入浴時はタオルの代わりにと用途は多岐に渡り大変便利な製品です。
はじめに
水の拭き取りには一般的に綿素材の雑巾やタオルが使用されています。
しかし、乾燥したタオルで水分を拭き取ってもすべての水分が取れるわけでもなく、少し残ってしまったりすることがあり、多くの水分を吸えないという欠点があります。
合成セーム、超吸水スポンジ、タオル、クロスなどの名称が付いているPVA(ポリビニルアルコール)製の製品は、水分を良く吸い取り、雑巾より少ない力で簡単に脱水できるため、キッチンや風呂場で大活躍すること間違い無しです。
超吸水タオルの使い方
PVA(ポリビニルアルコール)製の多孔質の製品です。

タオルというよりもスポンジを薄くしたような感じです。質感は濡れているとしっとりしていてとても気持ちよく感じます。
使用方法は、濡らして柔らかくしてから雑巾のうように絞って脱水して使用します。あとは普通の雑巾のように使えます。
乾いてしまうと固くパリパリになってしまうので使用前は濡らして使います。これはちょっと手間ですがしょうがない。
雑菌対策
濡れている製品は出荷時に静菌剤を含んでいますが、使用すると効力を失います。普通に使っていると菌が湧いてどうしても臭いが出てきます。
このタオルの材質はPVAです。PVAは熱水に溶けるプラスチックなので鍋でグツグツ煮ることはできません。また、アルコール、酸、アルカリに対しても可溶なのでキッチンハイターやカビキラーなどで長時間のつけ置きもオススメできません。
実際にキッチンで可能な菌対策は、熱湯で短時間の加熱と過炭酸を用いた殺菌くらいです。
短時間の加熱は、ボールにタオルをいれ沸かしたお湯をかけて数分そのままにする殺菌を行えば嫌な匂いは消えます。若干折り目は付きますが、溶け出してグズグズになる、絞るとボロボロになるような劣化は見られないのでこれくらいでOKでしょう。
過炭酸による殺菌は、中性域、30℃以下でという条件付きになりますが、この条件であれば分解はおこらないとのこと。水1Lに対して大さじ1/2を入れ使用します。20-30分つけ置きすれば殺菌完了となります。でもこれアルカリ性だから少し劣化するかもね。
私は多少劣化するとしても手軽なお湯で殺菌してます。
超吸水タオルの使用感
キッチンで食器の水を拭き取ってから水切りカゴに置いておけばすぐに乾きます。乾燥した布巾での拭き取りや拭き残しもなくなります。また、キッチン台での拭き取りは気持ちいいくらい水分を吸収してくれます。
洗った野菜の水分の拭き取りにも使えますが、食中毒の恐れもあるので加熱調理向け。
キッチン以外でも大活躍で、風呂上がりに体をこれで拭くとほとんどの水分が拭き取れます。乾燥するほどまではいきませんが、このあとにフェイスタオルを使えばバスタオルを使わなくてもいいくらいにはなります。
これの製品を使ってバスタオルを減らしたり断捨離するのはありなのかと思います。
寿命
繰り返し使用していると端っこから切れてきたりします。特に水分をこれでもかと絞り出そうとするとよくありません。
ちょっと水分が残ってもいいのであまりキツく絞らないで使うことが長持ちさせる方法になります。
といっても端から切れてきてしまいます。半年くらい使用していると一部が切れたりします。ただし、ボロボロになってカスがポロポロ落ちてくるというわけではないので丁寧に使用すれば1年以上もつかもしれません。
マイクロファイバーとの違い
水をよく吸い取る製品としてマイクロファイバーもよくあげられます。
マイクロファイバーは乾燥時に吸水性がいいのですが、絞ってもあまり水分が出ないのでまた水を拭き取ろうとしても水分が残ってしまいます。
吸水能力、繰り返し性能、取扱の簡単さではPVA製品には及びません。
おわりに
水泳用品、自動車用品として知られているものですが、キッチンや浴室での使用もできます。実際に使うとかなり便利です。
バスタオルを使わなくてもよくなるってのが一番大きいかなと思います。
水回りの生活がちょっと便利になる製品なのでぜひ手に取ってみてください。
参考資料
主なプラスチックの特性と用途 日本プラスチック工業連盟
高分子化学, Vol.173, No16(1959), 565-570
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