ビルトインコンロを選んたときに検討したことをまとめます。
はじめに
ガスコンロには、主に賃貸物件で見られるガステーブルと、戸建てやマンションでよく見られるビルトインコンロの2種類があります。さまざまなメーカーから販売されていますが、ガステーブルは種類が限られており、ビルトインコンロは多様な選択肢があります。
コンロはキッチンで最も重要な調理器具なので慎重に選ぶ必要があります。価格も高いため、簡単に買い替えるわけにはいきません。
今回は、私がビルトインコンロを購入する際に考慮したポイントをまとめます。
メーカーの違い
ガスコンロの主要メーカーはリンナイ、ノーリツ、パロマです。これらのメーカーに共通する特徴は、高価格帯の製品ほど多機能かつ高性能であり、一方で低価格な製品は機能が制限される点です。
特にグリル機能においては、価格による性能の差が顕著であり、安価な製品は片面焼きに対して、価格が上がると両面焼きの製品になります。両面焼きの製品を選ぶと、焼いている途中でひっくり返す手間が省けるため、非常に便利です。そのため、可能であれば両面焼きの製品を選ぶことをオススメします。
メーカーごとに個性が現れるのは、グリル機能における専用の調理器具を使った自動調理機能です。専用のプレートやダッチオーブンを使用することで、網やグリル内部の汚れを防ぐことができますので、洗う手間も減らすことができます。
最も優秀なのはリンナイの上位モデルに搭載されているスモークオフ機能です。
リンナイの上位モデルに搭載されているスモークオフ機能
リンナイの一部の製品には、スモークオフという機能が搭載されています。この機能は、煙を火で焼き切ってしまうというものです。
他のメーカーも煙やニオイを抑える機能を提供していますが、リンナイのスモークオフのような煙を焼き切る機能は他にはありません。他社の機能は主に油ハネを防止し、油が焼けた際に発生する煙やニオイを抑えるものです。そのため、効果はある程度限定されています。
特にリビングダイニングキッチンやアイランドキッチンなど、部屋の間取りがキッチンにニオイが残りやすい場合には、リンナイのスモークオフが搭載された製品をおすすめします。これにより、ニオイの発生を抑えることができます。
スモークオフ機能が搭載されている機種
2023年5月時点で、デリシア、デリシアグリレ、リッセの3機種です。
デリシア
多機能で自動調理や専用アプリがあります。ザ・ココットと呼ばれるダッチオーブンやココットプレートという専用のプレートを使ってグリルで一品作れます。
デリシアグリレ
中華鍋が振れる高火力(他のモデルは3,610kcal/hに対して4,510kcal/h)が特徴。天板が75cmのモデルしかありませんが、料理好きには最適です。
ココット、ココットダッチオーブンといったグリル専用器具があり、グリル性能も充実しています。
リッセ
機能面ではデリシアに劣るものの、シンプルで比較的安価な製品です。グリルでは、ココットプレートと呼ばれる専用の器具を使ってトーストから焼き魚など焼けます。こちらの機種ではダッチオーブンが使えず、上位機種に比べ機能が絞られています。
リッセに決めた理由
決め手となった要素は操作感でした。デリシアやデリシアグリレとリッセの最大の違いは、使用開始時の仕様です。デリシアやデリシアグリレでは、電源を入れてから火をつける必要があります。また、電源の自動オフ時間も比較的短く、調理中に電源を入れてから火をつける操作に違和感を感じました。
一方、リッセは通常のコンロと同じように、点火ボタンを押すだけで火がつきます。豪華なオプションよりも、ストレスのない操作感を重視してリッセを選びました。
リッセの使用感
リッセの使用感についてまとめると以下のようになります。
見た目

シンプルで派手さはなく、どんなキッチンにも合うと感じます。ガラス製の天板は五徳を取り外して簡単に拭くことができ、日々のメンテナンスが容易です。汚れが簡単に取れるため、常にきれいな状態を保つことができます。
コンロ
リッセの火力調整は回転ダイヤルを使用します。段階的な調整しかできないため、微妙な火加減の調整には向いていません。ただし、実際には細かな調整が必要な場面は限られるため、火の当たる部分を調整することで十分に対応できます。
グリル
使用してみると、ほとんどニオイが発生しないことに驚きます。肉や魚を焼いているにはニオイは感じますが、不快なほどの強いニオイや煙はほとんど出ません。
お気に入りはココットプレート。

グリル内での油ハネを防ぎ、油の焼ける嫌なニオイが低減されます。制御面も優秀で指定した火力と料理に合わせて自動的に調理してくれます。タイマー機能もあり、10分程で一品が完成するので日常的に活用しています。
ただし、ココットプレートを使用すると洗い物が増えるため、少し手間がかかると感じることもあります。
総評
リッセを2年以上使っていて大きな不満を感じることはありません。これにしてよかったなと思ってます。
特にグリルのニオイを焼き切る機能に感動しました。機能もシンプルで最上位機種のように豊富な自動調理機能があっても、実際に使用しきれなければ意味がありません。
リッセは比較的安価ながら、予算的にも満足しているという点も評価できます。
リッセを選んで後悔したこと
上位機種のデリシアとデリシアグリレを選ばなかったことに関して、少し後悔があります。特にデリシアグリレに対しては、一部の料理で必要な高火力(約4,500kcal)が利用できる点が魅力的でした。中華料理など高火力が必要な料理を調理する際に、現在のリッセでは火力不足を感じてしまうことがあります。
また、デリシアとデリシアグリレにはグリルでダッチオーブンの使用が可能であり、厚みのある食材や時間のかかる調理をグリルで自動化できる点も魅力的でした。
高火力やダッチオーブンは魅力ですが、中華料理を頻繁に作るわけではないし、ダッチオーブンの代用としてコンベクションオーブンが利用できるため、後悔の程度は控えめです。
予算が倍くらいあればデリシアグリレを購入していたと思いますが、予算面で叶わなかったので買い替えのときに再度検討しようと思います。
おわりに
これまでの内容をさっとまとめると次のようになります。
・コンロ選びはグリルにあり
・リンナイのスモークオフ機能が優秀
・価格ならリッセ、火力ならデリシアグリレ
・予算があればデリシアグリレにしたかった
コンロ選びは性能差の出るグリルで絞っていくことをオススメします。特にリンナイ製の上位モデルは頭一つ抜けていて、実際に使ってみるとニオイがほとんどしないため感動します。
高火力のコンロで中華を作りたい方はデリシアグリレ、デリシアのような高機能が必要ない方は比較的安価なリッセがオススメです。
予算が潤沢にあればデリシアグリレにしたかたんですけどね。まぁリッセで十分満足しています。ビルトインコンロ購入の参考になればと思います。
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