アブラソコムツやバラムツと違い食べても大丈夫な美味しいアブラボウズ。小田原のソウルフード的な深海魚の食べ方を紹介します。
はじめに
アブラボウズは身に脂が多く含まれており、腹部においては半分程が脂と報告されています。その身は脂で曇っていて白い身です。
深海魚で油と聞くと、バラムツやアブラソコムツなどの流通禁止の魚を思い浮かべるかもしれませんが、アブラボウズは問題なく食べることができます。
アブラボウズが食べれる理由
アブラボウズの脂はオレイン酸系の脂で植物油に違い構造をしているとのこと。なので消化可能です。ただし、脂を取ると下してしまうような消化酵素が弱い方は控えたほうがいいかと思います。
一方でアブラソコムツやバラムツは蝋なので人間が消化できません。デイリーポータルZなどで紹介されているように、食べるとそのままお尻から出てきます。
食べ方
切り身はこんな感じです。20cm弱の皿からはみ出るくらいの大きさ。
なんにして食べても美味しいと聞きます。とりあえず、刺身、ソテー、煮魚にしてみます。
アブラボウズの刺身
薄く切って盛り付けるだけ。簡単に作れます。
白身魚なのに身は非常に柔らかく美味しいです。エンガワに近い感じかな。身に臭みやクセがありません。とろける柔らかさと脂の甘みが強い。
アブラボウズのバターソテー
バターにニンニクとハーブを入れて焼きます。焼きあがったらフライパンに醤油を垂らして水分を飛ばしてソースにします。
分量
バター 5g
ニンニク 1片
ハーブ 適量
醤油 大さじ1
身がふわふわで柔らかくどんなソースにも合う白身魚と言った感じでしょうか。身にクセがないのでソース次第でどんな味にも化けそうな印象。
鱗を丁寧に取って焼いたけど、皮はあんまり美味しくなかったので捨ててしまってOKです。鱗を取るのがめちゃくちゃ大変。
アブラボウズの親子煮
魚屋に卵も売っていたので一緒に購入して煮付けにします。
分量
糸こんにゃく 1パック
身 100g
卵 100g
水:酒:醤油:みりん=4:4:1:1
砂糖 大さじ1
カツオ出汁 小さじ1
身はふわふわ。卵はタラコに違いですが、ねっとり濃厚な感じがします。
ブロッコリーは火が通ったものを乗せただけ。蕾の部分に煮汁が絡んで美味しくいただけます。
煮物にブロッコリーは合う。
おわりに
小田原の特産として知られ始めているアブラボウズは、現地で「おしつけ」と呼ばれています。聞きなれない名前ですが、味は絶品でどんな調理でも美味しくいただくことができ、また食べたくなること間違いないでしょう。
アブラソコムツやバラムツと違い、脂はオレイン酸系の植物油に近いため消化可能でヘルシー思考な方でもいけます。
通販だと冷凍物が購入でき、鍋やソテーにすることはできるのでいかがでしょうか。
参考資料
日本水産学会誌, Vol.17, No.8-9, 15-19
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