捕鯨も解禁したし、鯨たべようぜ!
はじめに
戦後、食卓に上がる肉といえば鯨肉でした。貧しかった時代にしかたなく食べていた印象があります。しかし、古くから日本人が食べてきた食材の一つで江戸時代にはレシピ本が出版されるくらい多様な食べ方が考案されました。
美味しい牛肉や豚肉が出回る中、あえて食べる必要があるかと言われると微妙な感じもしますが、近年はジビエも人気ですし、古来から食べられていた食材を食べる選択肢があってもいいんじゃないでしょうか。
鯨のトロ
鯨肉ではトロと呼ばれるような脂身の多い部分がいくつかあります。喉のあたりの畝須や鹿の子と呼ばれる部分、ヒレの付け根にある脂須の子、尾びれの付け根の尾の身といった部分です。
今回購入したものはこちら。
購入時にどこの部分は聞き忘れてしまいましたが、画像検索をしてみるとおそらく脂須の子か尾の身だと思われます。
トロと呼ばれるだけあってサシがすごい。肉もずっしりしっとりしていて食べ応えがありそうな感じですね。
こいつを切って盛り付けるとこうなります。
味付けはシンプルにショウガ醤油で。
さてその味ですが、美味すぎてウマになるわ。クジラなのに🐋
いやー美味しいです。クジラの脂身特有の臭みが全くありません。ちょっと寝かせているため、ねっとりとして柔らかく無限に食べれそうな感じがします。
鯨と生物濃縮の話
クジラやマグロといった食物連鎖の頂点に立つ生物は、油溶性のいわゆるPCBといった環境ホルモンや有機水銀を多く含みます。
これは、非常に希薄な海水中で生物を通して食物連鎖の上の生物に濃縮されるため、海中濃度よりも高い濃度で脂身に蓄積するとされています。
こういった毒性の話が出てくると、含有量が0でなければいけないと考えがちです。
結論からいいますと、大量に連日長期間摂取しなければ問題ありません。
毒性というのは一定濃度以上摂取しなければ問題ないとうのが分かっています。身近な例だと、水を飲みすぎても中毒になるし、塩や醤油を大量に摂取しても中毒を起こします。秋口になると、ギンナンの食べすぎで中毒を起こしたとかちらほら見かけますしね。
天然毒と合成毒がなんて声もありますが、天然物も合成物も差はありません。ましてや水銀って超微量の必須元素ですしね。
リスクに対して摂取濃度や摂取期間を加味して判断する必要がありますが、妊婦や乳幼児は避け、おっさんおばさんが楽しむ物でいいんじゃないかなぁ。そんなに毎日大量に食べ続けることなんて出来ませんしね。
詳しくい数字や解説はこういったサイトをご覧ください。
外部リンク:魚介類・鯨類の水銀についてのQ&A
おわりに
昨年、日本は捕鯨再開を決定しました。
何十年も鯨の供給が少なく、食文化としては死にかけています。また、大手ショッピングサイトでは鯨肉の扱いを禁止しているため、スーパーや専門店のECサイトを利用するなどして入手する必要があり、食べるまでのハードルがちょっと高めです。
失われつつある食文化をそのままなくしてしまうのはちょっと寂しいので、見かけたら食べてみましょう。トロは本当に美味しかったので全力でオススメします。
ちなみにAmazon、楽天では鯨肉自体が入手不可なのでヤフーショッピングで探すのが一番手っ取り早いところなのでお求めの場合はこちらを利用ください。
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