練乳が生キャラメルに変化する理由

練乳を加熱するだけで香ばしく茶色になる理由を調べてみた

はじめに

乳白色だった練乳が褐色になるのは、色の変化からカラメル化やメイラード反応によるものと考えられます。じゃあどっちなんだろう、両方なのか疑問に思ったので文献調査したものをまとめます。

練乳の主な成分

練乳は濃縮した牛乳に加糖して作られます。糖はショ糖が添加されており、その成分は表に示す通りとなっています。100g中の成分をメーカーHPから抜粋しました。比較のため、無糖練乳も併記しています。

練乳の成分の大部分にタンパク質、炭水化物が含まれていることから、これらが加熱によってカラメル化、もしくはメイラード反応を起こしていると考えられます。次はこれらの反応をざっくり紹介します。

成分 加糖練乳(g) 無糖練乳(g)
タンパク質7.97.2
脂質8.38.2
炭水化物5510
カラメル化
糖が酸化して褐色へ変化します。苦味、香ばしい香り、褐色が特徴。糖の種類でカラメル化する温度が変わります。練乳の主成分として含まれるショ糖では140℃以上でないとカラメル化が起こりません。この反応の全容は未だ解明されてな部分があります。
メイラード反応
還元性を持つ糖とタンパク質が反応してメイラジンと呼ばれる物質に変化します。様々な香ばしい香り、褐色が特徴。常温でも進み温度を高くすることで反応が良く進みます。ショ糖は還元性を持っていないため、練乳においては乳糖がタンパク質とメイラード反応を起こしています。こちらも全容が解明されていません。話はそれるけど、焼き色って呼ばれるのは大体こいつ。美味しい料理を作ろうと思ったらちょー大事。
練乳が生キャラメルになる理由
カラメル化が起こる温度より低いこと、常温でもメイラード反応が進んでいることから、メイラード反応によるものと考えられます。カルメ焼きとか焼いた砂糖菓子の苦味みはなく、香りもとても良いのもメイラード反応によるものでしょう。
おわりに

練乳が生キャラメルになるのはメイラード反応によるものです。

実際に作る場合は、缶詰で作ると容器を移し替えて保存をしないといけなかったり、空気と触れる面積が多くなるため、チューブタイプの練乳で作るのがオススメです。

チューブタイプの練乳で作る生キャラメルはこちらの記事を御覧ください。

練乳を生キャラメルにする

練乳を生キャラメルにする
チューブタイプの練乳を圧力鍋に入れて生キャラメルを作ります。
参考文献等
日本農芸化学会誌, Vol. 31(1957), No. 3, 189-193
日本農芸化学会誌, Vol. 31(1957), No. 3, 193-195
日本農芸化学会誌, Vol. 32(1958), No. 4, 313-316
東京家政大学研究杞要, Vol. 36(1996), No. 2, 41-47